宇宙でレタスを収穫
実験は2021年8月27日から10月13日までの48日間実施され、期間中は培養液の供給や空気交換をしながらレタスの栽培が行われました。
実験用に用意された栽培装置は、打ち上げの際の積載重量低減のために、幅44cm×奥行35cm×高さ20cmという大きさで、5kgの重量に抑えられましたが、ここでは3袋の栽培が可能です。
培養液は、ISSの飲料水から作成され、無菌化して各培養袋に供給し、定期的に自動撮影が行われました。
こうして宇宙で栽培されたレタスは、見事に生育を続け収穫まで至ることができたとのこと。
この宇宙で栽培に成功したレタスは、今後、食品衛生上の問題がないかチェックされ、今回の栽培方法の優位性などが評価されていきます。
将来的には、この袋型培養槽技術を用いることで、一度に大量の葉菜類が栽培できるだけでなく、ウイルスに感染する恐れのない苗の栽培にもつながると期待されます。
また、惑星探査時の長期の宇宙滞在などで、滞在施設での大規模栽培も期待することができます。
月面に宇宙農場が作られるというのは、SFに描かれた時代が現実に近づいているという感じがします。
宇宙で人類が生活する日は、着実に迫っているのでしょう。