佐渡島で発見された「小さいキングギドラ」
キングギドラシリスは、単一の頭部をもち、尾部に向かって分岐する性質があります。
体が枝状に分岐するとき、消化管や神経、筋肉も一緒に分岐するようです。
また分岐した多数の尾部からは繁殖個体を放出できるとのこと。
さらに尾部から海水を取り込んで、栄養吸収効率を上げることも可能だと考えられています。
そしてこれらの特徴は、カイメンを宿主とする際、有利に働きます。
カイメンの体内にキングギドラシリスの体を張り巡らすことで、効率よく栄養を吸収し、十分な繁殖が可能になるのです。
実際、佐渡島で採集されたキングギドラシリスも、水深十数mの岩場に付着するカイメン内部に生息していました。
さて、本種の特性については、このようにいくつか判明していますが、未だに解明できていない部分が非常に多くあります。
一般的な動物と比べて極めて特殊な存在なため、今後の進展によっては生物学の常識が覆される可能性もあるのだとか。
日本の佐渡島で発見された「小さなキングギドラ」は、今後も未知の情報を与えてくれるかもしれません。