鋼鉄を超える「軽くて高強度な素材」が誕生!
防弾チョッキには、「弾丸や飛来する破片を貫通させない」以上の性能が求められます。
弾丸が貫通しないとしても、衝撃は体に伝わってしまうからです。
「防弾チョッキを着ていても、骨折したり内臓が破裂したりする」と聞いたことがあるでしょう。
ですから大切なのは「いかに衝撃を吸収するか」という点なのです。
また、いくら防弾性能が高くても、重くては用途が限られてしまいます。
そのため、鋼鉄の5倍の引っ張り強度をもつケブラー(アラミド繊維)が利用されるようになりました。
これにより拳銃の弾丸を防げるソフトアーマーが登場したのです。
さらに、重要部位にセラミックプレートを追加したハードアーマーも登場しており、機動力を犠牲に防弾性能を向上させたタイプも存在します。
では、さらに防弾性能や軽さを向上させるには、どうすればよいのでしょうか?
研究チームは、弾丸だけでなく、もっと強力な衝撃さえも緩和する「超軽量装甲材料」を開発することにしました。
そして実際に開発された新しい材料は、「防弾チョッキをはるかに凌駕するアーマー」を生み出すのに役立つかもしれません。