男性よりも女性の方がくすぐりに敏感だった
これまでの研究により、「笑うこと」や「くすぐり」が、ストレス解消など健康面に役立つと分かっています。
例えば2019年の研究では、電流で耳を「くすぐる」ことが、55歳以上の自律神経に影響を与え、老化を遅らせる可能性があると発表しています。
そしてくすぐられることに心地よさを感じる人も多いようです。
実際、2011年にはスペインで世界初の「くすぐりスパ」がオープンしました。
お金を払っても、あえて「くすぐられたい」人は多いのです。
さて、こうした背景にあって研究チームは、もう一歩踏み込んだ「くすぐりに関する研究」を行うことにしました。
これまで知られていなかった「くすぐりにおける男女差」を調査したのです。
チームは、まず「くすぐりマシーン」を開発。
これは磁石駆動のブラシが、足の裏のさまざまな部位をくすぐるようになっています。
そして13人(女性7人、男性6人)の参加者に、「くすぐったさ」の度合いを7段階で評価してもらいました。
その結果、女性は平均5.57点、男性は平均3.83点となりました。
女性の方が「くすぐり」に対して敏感だったのです。
また「最もくすぐったい部位」は、男女でそれぞれ異なっていました。
女性は土踏まずの中央をくすぐったく感じ、男性は足の指周辺がくすぐったく感じたようです。
くすぐったい場所は性感帯という噂もあるので、人によっては別の意味で興味深いデータかもしれません。
さらに研究チームは、何を思ったか今回の研究結果をもとに、実験で使用したくすぐりマシーンを単体のアイテムとしてリメイク。
「くすぐりインソール」なる靴の中敷きを開発しました。
これはどんな靴にも挿入できる特殊な中敷きであり、「いつでもくすぐりを楽しめる」そうです。
くすぐりインソールが装着者のストレスや抑うつ症状をどれほど解消するかは不明ですが、「気楽に人生を楽しむアイテム」「作業時のちょっとした息抜き」として活用できるかもしれません。
そして誰かをくすぐって笑わせたいなら、迷わず相手の足に飛びつき、女性の土踏まず、もしくは男性の足指を集中攻撃してみてください。