磁場の相互作用
ここで考えられるのは、「容器内に収まっておらずシールドもされていない電線を流れる電流が、磁場と相互作用できるため、EMドライブを前へ推し進めた」というものです。この効果の強さを計算したところ、4マイクロニュートンでした。
もし、マイクロ波の代わりに磁場によって推進力が得られているとすると、地磁気の影響を受けない宇宙では再現できないことになります。しかし、ドレスデン工科大学による実験は、NASAのものよりも低い電力で行なわれているため、はっきりした結論を出すためにはもっと高い電力でのテストや、条件を変えたテストが必要となります。
電力さえあればどこまでも飛んでいけるEMドライブは、宇宙探査における夢の技術です。もし実現したとすると、宇宙開発のさらなる発展とともに、物理学における新たな理論の発見にもつながるでしょう。しかし今回の結果を見ると、それも夢物語かもしれません。残念な結果ですが、まだ結論は出ていません。続報を待ちましょう。
via: Interesting Engineering/ translated & text by SENPAI
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