オードリー・ヘップバーンが飼っていたのは?
その4:20ドル札の人・ジャクソンの「ヨウム」

アンドリュー・ジャクソン(1767〜1845)は、第7代アメリカ合衆国大統領を務め、一般には米20ドル札に描かれている人物として有名です。
(某テレビ番組で「9.11テロを予言していたのではないか…?」という都市伝説でよく使われます)
また、世界中で使われている「OKサイン」もジャクソンに由来すると言われており、彼は正規の教育を受けていないので、「All Correct(問題なし)」のスペルを間違って「Oll Korrect」と書いたことで、「OK」が広まったという説があります。
そんなジャクソンが17年にわたって飼っていたのが、大型インコのヨウムです。

「ポール(Poll)」と名付けられたこのヨウムは元々、彼の妻であるレイチェル・ジャクソンが飼っていたものでした。
しかし1828年にレイチェルが亡くなった後、アンドリューが引き継ぎ、彼自信が死ぬまで世話をしたそうです。
ポールは主人であるアンドリューの葬式にも出席したのですが、そのとき、主人の声をまねながら、参列者に罵詈雑言を浴びせ始めたといいます。
その暴言があまりにひどかったため、ポールは葬儀の場から早々に退出させられたそうです。
その5:ハリウッドのスター女優・ヘプバーンの「小鹿」

オードリー・ヘプバーン(1929〜1993)は、主に50〜60年代のハリウッド映画で活躍したイギリス人女優です。
彼女の主演した『ローマの休日』(1953)は、映画に興味のない方でもタイトルは耳にしたことがあるでしょう。
そんな彼女は一時期、小鹿を飼っていたことが分かっています。
きっかけは1959年に出演した映画『緑の館』でした。
本作には「ピピン(Pippin)」という名の小鹿が登場しますが、オードリーは撮影現場に来ていた調教師に「家につれて帰って一緒に暮らせば、もっと懐くようになるよ」とアドバイスされ、撮影の間、ピピンを自宅で飼うことにしたそうです。

ピピンはオードリーと買い物に行ったり、一緒に寝食をともにする内に、調教師よりも彼女に懐き始めました。
しかし撮影終了後、ピピンは調教師の元に返され、保護施設で余生を送ったと言われています。
その6:シュルレアリスムの天才画家・ダリの「オセロット」

サルバドール・ダリ(1904〜1989)はスペイン出身の芸術家で、シュルレアリスムの代表的な画家の一人です。
『記憶の固執』と題された絵画は誰もが一度は目にしたことがあるでしょう。

そんなダリは「バブー(Babou)」と命名されたオセロットを飼っていました。
オセロットとは、主に南米の熱帯林を原産地とするヤマネコで、ヒョウのような毛皮が特徴的です。

ダリは愛猫のバブーをとても可愛がり、サロンやパーティ、レストラン、旅先のホテルなど、どこにでも一緒につれて行きました。
自宅にはバブーのために取り寄せていた肉や魚がたくさん置かれていたそうです、一緒に撮った写真も何枚か残されています。

ちなみにダリはオセロットの他に、アリクイを飼っていたこともあったようです。
作品からファッションまで、奇行が目立つダリですが、真の変人ではなく、実はある女性の気を惹くために奇人のふりを始めたのがきっかけだったといわれます。
しかし、それが最終的には世界に名を残すアートにつながったようです。
やはり偉人は、庶民の感覚とは異なるペットを飼いたがるのかもしれません。
映画やアニメで奇妙なペットを飼う奇妙な人物も、あながち間違った表現ではないのでしょう。
パグやヨウムそれ自体は普通で、エピソードがおかしいだけなのでタイトル通りじゃないですね
子鹿も仕事ならあり得る上に落ちも特になし