柔軟性のある極薄の触覚スキンは、まるで「第二の皮膚」
新しく開発された触覚スキン「WeTac」は、2つのデバイスで構成されています。
1つ目は手のひら全体を覆うヒドロゲル素材の電極スキンです。
指を含む手のひら全体には32個の電極が点在しており、これら電極が特定の組み合わせで皮膚を刺激することで、手のひら全体をカバーしつつ、さまざまな触覚を提供してくれるのです。
テストでは、仮想テニスボールをキャッチしたり、仮想マウスが手の上を歩いたりする感覚を再現できました。
またデジタルサボテンを触った時の少し不快なフィードバック(ただし痛みを伴うほどではない)も試してみたようです。
そしてこの触覚スキンの厚さはわずか220μm~1mmとのこと。
しかも非常に柔らかいので、触覚フィードバックを維持したまま、指や手を自由に動かすことができます。
ユウ・シン氏は、「より薄く、より柔らかく、より肌に優しく、ユーザーは手を自由に動かすことができます。まるで第二の皮膚のようです」と述べました。
これを活用するなら、「グローブや厚めのパッチから刺激が伝わる」という感覚から、「自分の皮膚で触れている」というよりリアルな感覚へと進化させられるでしょう。
こうしたデバイスを実現するためには、他に触覚スキンに電力を供給し、動作を制御する装置が必要になります。
そこで研究チームは、非常に軽量で薄いワイヤレスドライバーパッチも開発しました。
ドライバー全体の重量は19.2gであり、そのサイズは5cm×5cm×2.1mmと小型で、前腕に貼り付けるだけで機能させることができます。
ユーザーの動きを阻害せず、目立つこともありません。
このデバイスはスマートフォンとのBluetooth 通信が可能なので、さまざまなアプリを通して制御することが可能になりそうです。
まさに現実と仮想の融合を可能にするウェアラブルな触覚スキンなのです。
公園でピカチュウと戯れるような将来は、すぐ近くまで迫っています。