「4月こと座流星群」はいつどこで見える?
「4月こと座流星群」は、近年まで「こと座流星群」や「こと座κ(カッパ)流星群」と呼ばれていたのですが、2009年に国際天文学連合(IAU)で「4月こと座流星群」が正式名称となりました。
さて、流星群というと、気になるのが極大の時間と月明かりの有無ですよね。
極大の時間は4月23日の昼間なので、残念ながらジャストタイムでは観測できません。
できるだけ極大の時間の近くで観測が望ましいということで、放射点が高く上がってくる4月23日の午前1時頃から夜明けまでがおすすめな時間です。
この日の月は上弦の三日月なので、すでに沈んだあと。一晩中、月明かりに邪魔されることもありません。
こちらの図は、放射点がどこにあるかを示したものです。日時は4月23日の午前2時頃を想定しています。
こと座流星群の放射点は、こと座の一等星であるベガのすぐ近くにあるので、ベガはどれかさえわかればいいですね。
星図に頼らなくても、夏の大三角形は東の空を見ればすぐわかるような目立つものです。
また、夏の大三角形を構成する星のなかでベガはもっとも明るいので、楽に見つけられるでしょう。
「4月こと座流星群」の特徴は?
出現期間は4月16日〜4月25日で、極大時の1時間あたりの流星の数は10個となっています。
しかし、国立天文台の情報によると、ときおり突発的に流星数が増加するときがあるそう。過去には1時間に90個も見えた年もあるとか!
また、毎年定期的に流星群が起きる理由は、彗星が通ったあとに残しているチリの部分を地球が通るからですが、もととなったチリをばらまいた彗星のことを、その流星群の「母天体」といいます。
「4月こと座流星群」の母天体は1861年に出現し、太陽の回りを約400年の周期で公転しているサッチャー彗星(C/1861 G1 Thatcher)です。
ただ、公転周期と突発出現の時期は関係ないようで、今回も突発的にたくさんの流星が見えるかは予測できません。
流星群を観測する際のポイント
「4月こと座流星群」に限りませんが、流星は放射点から放射状に出現するものの、その一点に集中せずに空の広い範囲を見るようにしましょう。意外と放射点から離れたところで見えることもあります。
また、暗さに目がなれるまで20分くらいかかるので、観測はじめは星が見えにくいです。
だいぶ気温が上がったので、外にいても大丈夫かもしれませんが、寒い場合は室内を暗くして目を慣らしたあと、そのまま外で観測するのがおすすめです。
今年の「4月こと座流星群」は月明かりがないことだけでなく、日曜の夜中〜早朝なので、休日で夜更しや早起きがしやすいのも好条件です。観測をしてみてはいかがでしょうか?