揚げ物を食べ過ぎると「不安症・うつ病」のリスクが増大する
揚げ物を食べ過ぎると「不安症・うつ病」のリスクが増大する / Credit: canva
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フライドポテトで心にダメージ?!揚げ物の食べ過ぎは「不安症・うつ病」のリスクを増大する

2023.04.30 Sunday

揚げ物の食べ過ぎが、肥満や高血圧、心臓病のリスクを高めることはよく知られています。

しかし悪影響が及ぶのは身体の健康だけではないかもしれません。

中国・浙江大学はこのほど、14万人以上を11年にわたり追跡した大規模調査から、揚げ物の食べ過ぎが不安やうつ症状のリスクを増大させることを発見しました。

中でもフライドポテトをよく食べていた人ほど、うつ病の発症リスクが高くなっていたという。

一体、揚げ物の何が心にダメージを与えているのでしょうか?

研究の詳細は、2023年4月24日付で科学雑誌『PNAS』に掲載されています。

Frequent fried food consumption linked to anxiety and depression https://medicalxpress.com/news/2023-04-frequent-fried-food-consumption-linked.html Eating French fries and other fried foods linked to higher risk of anxiety and depression https://www.medicalnewstoday.com/articles/fried-foods-french-fries-linked-to-anxiety-depression 食品に含まれているアクリルアミド(農林水産省) https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/acryl_amide/a_kiso/syokuhin.html
High fried food consumption impacts anxiety and depression due to lipid metabolism disturbance and neuroinflammation https://www.pnas.org/doi/10.1073/pnas.2221097120

揚げ物の食べ過ぎで「不安症・うつ病」のリスク増

研究チームは今回、UKバイオバンクに登録されている14万728人を平均11.3年にわたり追跡した大規模調査データを対象に、揚げ物の消費量と不安・うつ病の発症率の関連性を調べました。

揚げ物の長期摂取の影響を調べるため、追跡開始から2年以内に不安症やうつ病と診断された人は除外しています。

追跡期間の終わりには、合計で不安症が8294件、うつ病が1万2735件見つかりました。

そして分析の結果、1日に1食以上の揚げ物を食べていた人は、摂取していない人に比べて、不安症のリスクが12%、うつ病のリスクが7%高いことが示されたのです。

揚げ物を頻繁に食べる人は、特に男性や若年層、喫煙者の割合が最も高く、精神疾患の発症率も高くなっていました。

揚げ物の食べ過ぎで不安やうつ症状が起こりやすくなるかも
揚げ物の食べ過ぎで不安やうつ症状が起こりやすくなるかも / Credit: canva

また興味深いことに、フライドポテトを好んで食べていた人は、ささみフライを食べていた人に比べて、うつ病の発症リスクが2%高くなっていたそうです。

これらの結果は、揚げ物を頻繁に食べることで不安やうつ症状のリスクが高まることを示唆しています。

それでは、なぜ揚げ物の食べ過ぎが「心へのダメージ」を引き起こすのでしょうか?

チームはその原因物質についても調べてみました。

次ページ心のダメージを引き起こす原因物質とは?

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