「しゃっくり」が起こる原因とは?
しゃっくりは、正式な医学用語を「吃逆(きつぎゃく)」と呼びます。
日常的に起きる吃逆は肺の下にある横隔膜の痙攣が原因です。
その痙攣に連動して声帯の筋肉が収縮し、狭くなった声帯を吐く息が通るために一定のリズムで「ヒック、ヒック」と発声する現象が起こります。
間隔が不規則なこともありますが、一般的には1分間に4〜40回くらいのリズムで生じます。
しゃっくりを起こす主な根本原因は、アルコールの摂取や大量喫煙、早食いや一気飲み、急な大声や高笑いなどです。
また、しゃっくりの止め方としては、皆さんも色々な方法を聞いて実践したことがあるでしょう。
最もスタンダードな方法は「深呼吸」です。
10秒かけて深く息を吸い込み、そのまま10秒ほど息を止めて、また10秒かけてゆっくりと吐き出します。
こうすることで横隔膜のリズムが正常に戻り、痙攣が止まりやすくなるのです。
他にも、冷たい水を飲む、うがいをする、紙袋の中に息を吹き込む、誰かに驚かしてもらうなど、様々な方法を試したことがあると思います。
しかし日常的に体験する突発的なしゃっくりであれば、無理に止めようとしなくても自然と止まります。
問題は長期にわたって長引く「慢性しゃっくり」です。
しゃっくりが慢性化する原因とは?
しゃっくりの大半は数分〜数時間で収まりますが、中には数日間かそれ以上つづく場合があります。
医学的には、2日以内で収まるものを「急性吃逆」、2日以上つづくものを「慢性吃逆」、1カ月以上つづくものを「難治性吃逆」と分類されます。
急性吃逆は特に心配いりませんが、慢性吃逆と難治性吃逆に関しては、別の病気によって引き起こされている可能性が高いです。
例えば、消化器系なら「逆流性食道炎」「消化性潰瘍」、中枢神経系なら「脳梗塞」「脳出血」「脳腫瘍」「脳動脈瘤」、呼吸器系なら「副鼻腔炎」「睡眠時無呼吸症候群」などが疑われます。
その他の原因としては、慢性的なストレス状態や暴飲暴食の習慣、睡眠薬や抗がん剤といった薬剤の服用も考えられます。
長引くしゃっくりは、こうした別の疾患を治療したり、習慣を改善することで治ることが多いようです。
では、68年間もしゃっくりが止まらなかったチャールズ・オズボーンは、何が原因だったのでしょうか?