オリンポス山の不可解な点とは?
オリンポス山は、火星の赤道に広がる巨大な火山平原のタルシス地域にあります。
火山タイプとしては、粘性の低い(サラサラ流れやすい)溶岩によって緩やかな傾斜と広い底面積を持つ「楯状火山」に分類されます。
オリンポス山を含むタルシス地域の火山は、ノアキス紀(約41~37億年前)の末期に形成されました。
この時期の火星には、より高密度の大気と暖かな環境、広大な海が広がっていたことが分かっています。
またここまで巨大化した理由としては、火星上でプレート移動が起こらないので、ホットスポット上に火口が留まり続けたためではないかと考えられています。
一方で、オリンポス山には不可解な点があります。
山の麓の部分がなだらかな斜面として地面に接しておらず、高さ約6キロの辺りで、崖のような急斜面になっているのです。
垂直とは言わないまでも、緩やかだった斜面が急にガクンと角度を変えて落ち込んでいます。
この原因はこれまで謎に包まれており、専門家らも首を傾げていました。