食べられるものは何でも食べていた
ミクロラプトル(Microraptor)は白亜紀前期にあたる約1億2500万年前の中国に生息していました。
彼らの学名とは、ラテン語で「とても小さい泥棒」を意味します。
小型の羽毛恐竜で体長はだいたい60〜80センチ、大型のカラスより少し大きいくらいです。
グループとしては肉食の獣脚類であり、ヴェロキラプトルやデイノニクスを擁するドロマエオサウルス科に属していました。
現代の鳥と同じく空を飛ぶことができましたが、最も異なる点は前肢だけでなく後肢にも発達した飛行用の羽毛を持っていたことです。
この特徴から”4枚の翼を持つ恐竜(Four-winged dinosaur)”と呼ばれています。
彼らは木々の生い茂る森林の中で暮らし、樹上をメインに生活していました。
ミクロラプトルは昆虫や小鳥、魚、トカゲ、ヘビなど、食べれるものなら何でも食べていたことが分かっています。
さらには英ロンドン大学クイーン・メアリー校の研究(Journal of Vertebrate Paleontology, 2022)により、化石標本の胸部からネズミのような哺乳類の足が見つかったことも判明しました。
このミクロラプトルはどうやらこれが最後の晩餐となっていたようです。
恐竜が哺乳類を食べていた直接的な証拠としては、この化石が初めてだと言われています。
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ミクロラプトルは雑食のハンターであり、地上でも水辺でも空中でも、食べられそうな獲物を見つければ手当たり次第に捕食していたと考えられます。
では、ミクロラプトルはその最大の特徴である4枚の翼でどのように飛行していたのでしょうか?