PATMに悩む人たちのために今後の研究が必要
研究者らは、PATM患者が発する皮膚ガスの特徴を完全に説明するのはまだ難しいとしつつ、このような皮膚ガス組成には、化学物質に対する代謝能や酸化ストレスが関与している可能性を示しました。
具体的には、トルエンと、それが体内で変わった形のベンズアルデヒドという物質の関係が、肝臓での物質の変化の仕方と関連する可能性があるそうです。
このほか、皮膚の油が変わった結果として出るヘキサナールという物質が過剰に分泌されることが、PATM罹患者の体臭に影響しているかもしれません。
関根教授は、PATMに関するさらなる研究が必要であるとし、より多くの科学者や医学研究者がこの問題の解決に尽力して欲しいと呼びかけています。
「PATMという現象や症状は、これまで研究対象ではありませんでした。しかし、実際にPATMに悩まされている人は多くいらっしゃいます。
今回の研究結果が、PATMの原因究明の科学的・医学的研究につながることを期待しています」
PATMという症状の実態は現在のところ科学的・医学的に全く解明されておらず、ほとんどが不明の状態です。
今回東海大の研究チームが本格的にこの症状について切り込みましたが、実態が明らかになるのはこれからの話しとなるようです。
PATMに悩む人達にとって、自分たちの症状が医学的にも世間からもほとんど認知されていないというのは辛い状況でしょう。
少しでも早い解明が待たれます。