湿疹のかゆみの原因が明らかに
湿疹のかゆみの原因が明らかに / Credit:Canva
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際限のない「湿疹のかゆみ」のメカニズムをついに解明!炎症ではなく黄色ブドウ球菌が原因 (3/3)

2023.11.26 Sunday

前ページかゆみの原因は「黄色ブドウ球菌」だった

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既存の「抗凝固薬」でマウスのかゆみを遮断することに成功

黄色ブドウ球によって活性化されるたんぱく質「PAR1」は、血液凝固とも関連しています。

そのためチームは、抗凝固薬によるPAR1の遮断によって、湿疹のかゆみを軽減できるか確かめることにしました。

実験では、黄色ブドウ球菌に暴露されてかゆみを感じているマウスに、この抗凝固薬が投与されました。

その結果、マウスのかゆみは急速に減少し、かくことで生じる皮膚の損傷も軽減しました。

さらに、この薬を投与されたマウスは、ちょっとした刺激で強いかゆみを感じる「アロネーシス(痒覚過敏)」もなくなりました。

既存の抗凝固薬を利用した「かゆみ止めクリーム」が開発されるかも
既存の抗凝固薬を利用した「かゆみ止めクリーム」が開発されるかも / Credit:Canva

この抗凝固薬は、人間の血栓を防ぐ目的で、既に承認・使用されています。

そのため研究チームによると、この薬の有効成分は、新しいかゆみ止めクリームの基盤となる可能性を秘めているようです。

ちなみに彼らは、「黄色ブドウ球菌がかゆみを生じさせる理由」について、「引っかきを誘発することで、黄色ブドウ球菌が体の他の部位へと広がっていこうとしている」とも推測しています。

いずれにせよ、今回の新しい発見は、これまでアトピー性皮膚炎によって「終わりのないかゆみ」と戦ってきた人を救うものとなるかもしれません。

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