ニュージーランド沖で新たに深海探査
今回の海洋探査は、日本財団と英国のネクトン財団によって設立された海洋生物探査プロジェクト「オーシャン・センサス(Ocean Census)」の主導で行われました。
オーシャン・センサスは、汚染・乱獲・気候変動などで未知の海洋生物が失われる前に、10年以内で10万種の新種を記録するという目標を掲げています。
その一環である本調査は今年2月に、ニュージーランド南東沖に広がる海底地形「バウンティトラフ(Bounty Trough)」を対象に3週間の期間で実施されました。
バウンティトラフは長さ約800キロに及び、地質学的には注目されていましたが、海洋生物の調査はほとんど行われていません。
本調査にはオーシャン・センサスの研究員のほか、ニュージーランド国立大気・水圏研究所(NIWA)、ニュージーランド国立博物館テ・パパ・トンガレワ(Te Papa)のメンバーを含む計21名が参加し、NIWAの調査船タンガロア号に乗ってバウンティトラフへ向かいました。
チームはバウンティトラフの3Dマッピング(上図)を作成した後、3週間の間に延べ1800近くの生物サンプルを捕獲しています。
一部の標本は水深4800メートルという深さから回収されました。
では、その未知の生物たちを一挙にズラリと見てみましょう。