土星は水に浮く?
土星は太陽系で唯一の「水に浮く惑星」です。
土星は太陽系で最も密度が低い惑星で、その平均密度は水の約0.7倍です。つまり、土星を十分に大きな水槽に入れれば、プカプカと水面に浮かぶことになります。
土星が水に浮くほど密度が低い理由は、土星が主に軽い元素の水素とヘリウムでできたガス惑星だからです。
木星や地球などの他の惑星は、密度の高い岩石や金属を多く含むのに対し、土星はガス状の水素とヘリウムが圧縮された構造になっているのです。したがって、土星は唯一の「水に浮く惑星」と言えます。
もちろん土星が入るほどの水槽はありませんが、土星の平均密度と同じ密度の物体を水槽に入れれば、その物体は水よりも密度が低いので水面上に浮かぶことになるのです。
同じガス惑星でも木星は水に浮きません。木星の密度は、水の密度の約1.3倍です。木星は土星の3倍以上の質量があり、その重力で中心部のガスが圧縮されているため密度が高くなっています。
また、天王星と海王星の平均密度も木星と同程度です。木星や土星はほとんど水素やヘリウムなどのガスで構成されていますが、天王星と海王星は内部に含まれる岩石や氷の割合が高いため、密度が大きくなっています。