ダイエットを成功させる鍵は食欲のコントロールにある
痩せるには摂取カロリーよりも消費カロリーを増やす必要がある。このような言葉は、ダイエット業界でよく聞かれます。
もちろん正しい情報ですが、「太陽は東から昇り、西に沈む」くらい当たり前のことで、分かっていても、実践するのは簡単ではありません。
1日を通した摂取カロリーを抑えるために、朝は食べない、ゼロカロリー飲料を多用するなど、極端なダイエット法を試みた結果、我慢できなくなり、結果的に大量のカロリーをとってしまって後悔した経験を持つ人も多いことでしょう。
このような食欲の爆発を避けるためには、食欲を上手にコントロールすることが鍵になりますが、具体的にどのような食生活を送ると良いのでしょうか?
この疑問について研究を行っているのが、アメリカのテキサス大学オースティン校に所属するライディ准教授です。
彼女の研究結果によると、食欲をコントロールする鍵は高タンパク質な食事の実践にあるようです。
例えば、ある研究では、太り気味の男性が普通の食事と高タンパク質の食事を食べたときの違いを調べた結果、同じカロリーの食事でも、高タンパク質食をとると、お腹がいっぱいに感じ、食欲を抑えるホルモンが多く出ることが分かりました。
また、別の研究では、太り気味の女性にカロリー制限を12週間させたところ、普通の食事では食後の満腹感が大きく下がったのに対し、高タンパク質食では満足感がむしろ高くなったことも報告されています。
このように、高タンパク質食は食欲をコントロールするのに役立ちますが、その理由は、脳の反応が関係しています。
私たちの脳は、糖質や脂質がたっぷりのカロリーが高い食べ物を見ると「食べたい」と反応します。
しかし、高タンパク質食を摂ると、この「食べたい」という反応が弱くなるのです。
つまり、高タンパク質食を習慣にすると、甘いものや脂っこい食べ物への欲求が減り、結果的に摂取カロリーを減らすことができるのです。