猫の「家庭内暴力」に対処する
高齢の飼い主さんが入院し、ひとりぼっちになってしまった美絵子さん。まだ触られる事が嫌なようで、容赦ない猫パンチが飛んできます😂😂
ゆっくりゆっくり、時間をかけて信頼してもらえるように一緒におうち修行していきます🐱 pic.twitter.com/BB4TEXcNIi— Cat life support小樽 (@Cat_lifesupport) April 19, 2024
ネコと共に生活していると、猫パンチを受けることもあるでしょう。
猫による家庭内暴力が生じるわけです。
多くのケースでは、「飼い主の注意を引きたい」「遊びたい」という気持ちで、軽い猫パンチが繰り出されます。
こうした優しい猫パンチは、飼い主が愛されている証拠だと言えます。
一方で、飼い主のことが嫌になって繰り出される猫パンチもあります。
スペインのバルセロナ自治大学(UAB)による2019年の研究では、飼い主に対する攻撃が発生する条件として最も一般的(最大40%)なのは、「飼い主が飼い猫を撫でようとする時」だと判明しました。
撫でられることが嫌いなネコは少なくありません。
飼い主が強引に撫でようとすることが、飼い主への噛みつきや引っかき、猫パンチに繋がっている可能性があります。
またカナダのゲルフ大学(University of Guelph)の2021年の研究では、飼い主が「ダメ!」と口頭で強い怒りを表現したり、大きな音を立てて叱ったり、ネコの首筋をつかんだりする家庭では、飼い猫が飼い主や他のネコに対してより攻撃的になると報告されています。
飼い主に問題がある場合、ネコもその影響を受け、家庭内暴力を行うようになるのです。
ネコから攻撃を受けやすい飼い主は、今一度、ネコに対する自分の行動や振る舞いを考えてみるべきでしょう。
さらに多頭飼いしている場合、同じ家の中で生活するネコに対しても、猫パンチが繰り出される場合があります。
攻撃性がそこまで高くない猫パンチの場合、それは優位性の主張である可能性が高いです。
ネコは縄張り意識の強い動物であるため、自分の優位性を主張するために、他のネコに対して猫パンチすることがあるのです。
これまで数々の動物たちを撃退してきた猫パンチは、家の中では愛情もしくは不満の表明です。
飼い主が、猫パンチの本当の意味を理解して対応するなら、ネコたちとより良い関係を築くことができるでしょう。