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GPSではなく星を頼りに位置を把握するドローン / Credit:Canva
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【大航海時代の復活!?】星を頼りに飛ぶGPS不要のドローンを開発 (2/2)

2025.02.10 06:30:20 Monday

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「星を見て飛ぶ」ドローンシステムを開発

研究チームは、ドローンに搭載可能な小型カメラとAIを活用し、の位置を計測する新しい航法システムを開発しました。

まず、ドローンには高感度のカメラが搭載されており、夜空の星を撮影します。

この画像を処理し、事前に登録された星のデータベースと照合することで、ドローンの位置を特定するのです。

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電波妨害やGPSが使えない状況に備えた「星を頼りにするドローン」 / Credit:Canva

また今回の研究では「旋回飛行」を活用して測位精度を向上させる工夫がなされました。

具体的には、ドローンが360度旋回することで、カメラの誤差を打ち消し、より正確な位置を算出するという方法です。

実験では、南オーストラリアの夜空の下で、このシステムを搭載したドローンを飛行させました。

その結果、GPSを使わずに、位置誤差を平均4km以内に抑えることに成功しました。

これは、従来の天測航法よりも軽量かつ低コストな方法で、ドローンが自律的に飛行できることを示す重要な成果です。

さらに、天候が良好な条件では、この手法がGPSに匹敵する精度を持つ可能性も示されました。

この研究成果は、今後のドローン技術に大きな影響を与える可能性があります。

例えば、GPSが妨害される戦場では、ドローンが正確に飛行できるようになります。

また、地震や津波で通信インフラが壊れた地域でも、ドローンが救援物資を届けることができるようになるでしょう。

さらに、火星や月のようにGPSが存在しない環境でも、ドローンが自律的に動けるようになるかもしれません。

もちろん、現在の技術では星が見えない昼間や、曇りや雨の日には測位が難しいという欠点があります。

今後、これらの課題が解決されるなら、まるで昔の航海士のように、星を頼りに自由に空を飛ぶ時代がやってくるかもしれません。

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