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座りっぱなしの生活に対抗するには何歩必要? / Credit:Canva
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「座りっぱなしの代償」に対抗する1日の歩数が判明【近道はない】

2025.04.29 06:30:59 Tuesday

ついつい「ちょっとの運動で健康になれる」なんて甘い言葉に惑わされてしまうかもしれません。

しかし、現実はそんなに甘くないようです。

オーストラリアのシドニー大学(University of Sydney)の研究チームが、7万人以上を対象にした研究で、座りっぱなしの負債を軽減するために必要な「毎日の歩数」を明らかにしています。

この研究の詳細は、2024年3月8日付の『British Journal of Sports Medicine』誌に掲載されています。

Study Reveals The Optimal Number of Daily Steps to Offset Sitting Down https://www.sciencealert.com/study-reveals-the-optimal-number-of-daily-steps-to-offset-sitting-down
Do the associations of daily steps with mortality and incident cardiovascular disease differ by sedentary time levels? A device-based cohort study https://doi.org/10.1136/bjsports-2023-107221

長時間座りっぱなしの現代人たち――健康リスクが高まっている

現代社会では、デスクワークで仕事をしている間も、ソファでドラマを見ている間も、通勤で移動している間も座っています。

多くの人が一日の大半以上を座って過ごしているのです。

しかしこうした「座りっぱなし」の生活を続ける人は、肥満糖尿病、心疾患の割合が高いことで知られており、死亡リスクを大幅に上昇させることが指摘されてきました。

では、座りっぱなしの負債を軽減するためには、どれほどの運動が必要なのでしょうか。

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座りっぱなしの人は、毎日どれだけ歩くべき? / Credit:Canva

シドニー大学の研究チームは、英国の大規模研究データベース「UK Biobank」を用い、7万2174人を対象に、座り時間に応じた1日に必要な歩数を調査することにしました。

参加者には「Axivity AX3」というデバイスを手首に着用してもらい、7日間連続して歩数や座り時間を記録。

その後、歩数、座り時間、死亡率、心血管疾患(CVD)発症率との関係性を精密に分析したのです。

分析には、年齢や性別、食習慣、健康状態の情報も考慮されています。

さて、どんな結果が待っていたのでしょうか?

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