長時間座りっぱなしの現代人たち――健康リスクが高まっている
現代社会では、デスクワークで仕事をしている間も、ソファでドラマを見ている間も、通勤で移動している間も座っています。
多くの人が一日の大半以上を座って過ごしているのです。
しかしこうした「座りっぱなし」の生活を続ける人は、肥満、糖尿病、心疾患の割合が高いことで知られており、死亡リスクを大幅に上昇させることが指摘されてきました。
では、座りっぱなしの負債を軽減するためには、どれほどの運動が必要なのでしょうか。

シドニー大学の研究チームは、英国の大規模研究データベース「UK Biobank」を用い、7万2174人を対象に、座り時間に応じた1日に必要な歩数を調査することにしました。
参加者には「Axivity AX3」というデバイスを手首に着用してもらい、7日間連続して歩数や座り時間を記録。
その後、歩数、座り時間、死亡率、心血管疾患(CVD)発症率との関係性を精密に分析したのです。
分析には、年齢や性別、食習慣、健康状態の情報も考慮されています。
さて、どんな結果が待っていたのでしょうか?