想定外の長寿命
驚くべきことに、この双頭のヘビはすでに生後7カ月を迎えており、過去に同施設で観察された同様の結合個体の中でも、圧倒的に長寿だといいます。
イーストベイ・ビバリウムでは過去35年間で、2つの頭を持つヘビ、カメ、ヤモリなどが何例か生まれてきましたが、そのほとんどは数週間以内に亡くなっていました。
しかし今回の個体は順調に成長し、餌もよく食べ、脱皮もほとんど問題なく行えているという。

現在この個体は、施設のスタッフたちから「ジークとエンジェル(Zeke and Angel)」と名付けられ、飼育員の間でも人気の存在となっています。
ただ、どちらの頭がジークで、どちらがエンジェルかは、今も論争中なのだとか。
飼育施設がこの「双頭の白蛇」の存在を公表し始めたのは、今年3月になってからのこと。
あまりに珍しくデリケートな個体ゆえ、ある程度健康が確認されるまで公表は控えられていたといいます。
エンバートン氏は「もしこのヘビが2組の臓器を別々に持っていたら、おそらく今日ここで話題にすることもなかったでしょう。今ごろ標本としてアルコール瓶に保存されていたはずです」と語ります。
今後は1歳を迎えた段階で、ジークとエンジェルをより専門的に管理できる施設や研究機関への譲渡を検討する予定とのことです。