考えすぎる人がもっている隠された「強み」①

「いつも頭の中がうるさい」
これは考えすぎる人の多くが抱える共通の感覚です。
何か失敗をしたとき、自分のミスだけでなく「なぜそうなったのか?」「あのとき別の選択肢があったのでは?」と延々と脳内反省会が続いてしまいます。
たとえ周囲が「気にするな」と言ってくれても、脳は止まらず、次第に自己嫌悪へと陥るのです。
ところが、アリス・ボイズ博士はこの傾向を逆手に取ることで、深い成長や創造性に繋げることができると指摘します。
まず、考えすぎる人が自然に持つ2つの長所を見てみましょう。
1. 自分の改善点に気づきやすい
考えすぎる人は常に「自分自身の改善点」を考えています。
これは単なる自信のなさではなく、成長することが“日常の一部”になっているという意味でもあります。
例えば、職場でプレゼンがうまくいかなかったとしましょう。
普通の人なら「まあ仕方ない」と済ませるところを、考えすぎる人は「資料の構成は?」「声のトーンは?」「聞き手の反応は?」と分析を繰り返します。
これは疲れるプロセスですが、結果的に次の機会には格段にスキルアップしています。
つまり、深く考える傾向は、他人が見逃す自分の改善点に気づける能力なのです。
2. システムの欠陥に気づく

もう1つの強みは、周囲の非効率や欠陥に敏感であることです。
会議の段取り、サービスの導線、学校や職場のルール。
考えすぎる人は、それらに含まれる小さな摩擦や無駄にすぐ気づきます。
「なんでこんなやり方してるんだろう?」「もっとこうすれば、みんな楽になるのに」と、自然に考えが始まるのです。
たとえば、友人が経営するカフェで、注文カウンターと受け取り口の動線が逆になっていて混雑していたとします。
考えすぎるあなたは、「列の流れが逆にすればストレスが減るのでは?」と提案できるでしょう。
これは単なる批判ではなく、本質的な最適化を考えられる能力です。
他の人が考えないことを考え、その改善点を見抜くことができるのです。
そして考えすぎる人の強みは他にもあります。