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「自分らしく」は全面的に正しいのか? / Credit:Canva
psychology

「自分らしくある」ことの暗い側面とは? (2/2)

2025.09.19 06:30:37 Friday

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「より良い自分」を目指すために大切なこと

「自分らしさ」を大切にしながらも、どのようにバランスを取れば良いのでしょうか?

チャモロ=プレミュジック氏は、「より良い自分(最善の自己)」を目指すための4つのポイントを提案しています。

1.相手への思いやり・配慮を大切にする

本音や個性も大切ですが、それ以上に「相手の気持ちを考えること」「場の雰囲気を読むこと」が重要です。

特にリーダーや影響力のある人は、みんなが安心して自分を出せるような環境をつくることが求められます。

2.「本音=良いこと」と思い込まない

思ったことをすぐに口にしたり、遠慮なく意見を言うことが「強さ」や「誠実さ」と見なされがちですが、場に応じて発言や態度を調整できるのも立派な大人の力です。

相手のことを考えて、時には自分の意見を言わずにおくことも大切です。

3.自分の価値観も時には見直してみる

「自分が正しい」と思い込みすぎず、時には他の人の意見や価値観にも耳を傾けてみましょう。

自分の考えを疑ったり、新しいことを学ぼうとする姿勢が、成長や人間関係の広がりにつながります。

4.「全部さらけ出す」より「より良い自分」を意識する

人は誰でもいろいろな面があります。

怒ったり、落ち込んだり、時には意地悪になってしまうこともあります。

だからこそ、「ありのままの全部」をそのまま出すのではなく、「他の人とうまくやっていける自分」「みんなと気持ちよく過ごせる自分」を意識してみましょう。

これが「より良い自分(最善の自己)」を目指す、ということです。

ここまでで考慮したように、「自分らしくある」ことや「本物の自分でいよう」という考え方は、もともと人を自由にし、前向きにしてくれる大事なものです。

しかし、それだけにこだわりすぎると、自己中心的になったり、周囲の人とのトラブルを抱えたりします。

自分だけが得をする“特権”のような側面も生まれてしまうでしょう。

そのため、「自分らしさ」や「本音」だけでなく、思いやりや配慮、成長しようとする姿勢も大切にすべきです。

「自分らしさ」と「思いやり」のバランスを見つけること。

それが、これからの時代の「本当に生きやすい自分」への第一歩なのかもしれません。

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