スマホ依存の“落とし穴”、心の隙間を埋めるはずが逆効果に?
では、なぜ夜型の人ほどスマホやSNSにのめり込んでしまうのでしょうか。
研究によれば、夜型タイプの若者は、「不安」や「孤独」を紛らわせるためにスマートフォンやSNSに頼る傾向があることが分かっています。
たとえば、
・眠れない夜、手持ち無沙汰でSNSを開く
・寂しさを感じたときに、誰かの投稿やメッセージを求めてスマホを手に取る
・通知が来るたび「誰かとつながれるかもしれない」と期待してしまう
一時的には、スマホやSNSを使うことで気分がまぎれるかもしれません。
しかし、そこには「悪循環」が潜んでいます。
研究者は「夜型の若者が心の寂しさを埋めるためにテクノロジーを利用すると、かえって孤独感や不安感が強まってしまうケースが多い」と警告します。
実際、
・スマホやSNSに頼りすぎると、リアルな人間関係がますます希薄に
・依存的な使い方が続くことで、学業や生活の質が低下
・スクリーンタイムが増えることで、睡眠の質も悪化し、さらに心身の不調が深まる
という負のスパイラルが生まれるのです。
この「心の隙間を埋めるためのスマホ利用」が、知らず知らずのうちに「心の傷口を広げてしまう」――それが現代型依存の怖さなのです。
スマートフォンやSNSは、私たちの生活に欠かせない便利なツールです。
しかし、不安や孤独を癒す“心の薬”ではありません。
特に夜型タイプの人々にとっては、「社会とのズレ」や「心の孤独」を抱える中で、スマホやSNSが危険な慰めとなりやすいというリスクが、今回の研究で明らかになりました。
研究者たちは「依存を防ぐには、単にスマホの利用時間を減らすだけでなく、不安や孤独感そのものにアプローチする支援が重要」と指摘しています。