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水面に浮かべられた垂直型ソーラーパネル。イメージ/ Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
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【独特の利点とは?】水面に浮かぶ”垂直型”ソーラーパネルが登場 (2/2)

2025.10.20 11:30:44 Monday

前ページ垂直型ソーラーパネル「SKipp」登場!水面にも浮かべられる

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垂直型ソーラーパネルのメリットとは?

なぜ「垂直」にパネルを並べるのでしょうか?

その最大の理由は、「両面受」のバイフェイシャルパネルを使いつつ、太陽からの直接の光と、水面からの反射光を効率よく受け取れるからです。

また、パネルが垂直であれば、朝夕の太陽が低い時間帯でも光をキャッチしやすくなり、冬場や曇天時にも発電量を維持しやすいというメリットがあります。

さらに、積雪の多い地域でも雪が滑り落ちやすい設計なので、同様の環境下でも発電効率の低下を防げます。

設計上、パネル自体が風で傾いても折れることなく元に戻る柔軟性を持っているため、台風や嵐にも強いのが特徴です。

発電性能としては、従来より30%多くパネルを設置できるため、より多くの電力を生み出せると主張されています。

SINN Power社によると、「年間約934トンもの二酸化炭素排出削減効果が見込まれており、気候変動対策としても高い効果が期待されている」とのこと。

また、環境や生態系への影響にも細かく配慮されています。

SKippは垂直型ゆえ、「水面の15%以下」しかパネルで覆わない設計にすることが可能。残りの大部分は開放されたままです。

このため、日光や酸素が水中に届きやすく、水草や魚などの生態系への影響を最小限に抑えています。

さらに、浮体は密閉プラスチック、フレームは耐腐食金属、パネルは多層ガラス+シリコンセルで構成されており、水や風、太陽光による劣化にも強い設計です。

加えて、メンテナンスや拡張性にも優れています。

SKippはモジュール式で、必要な規模に合わせて簡単に拡張や縮小が可能であり、個別の部品交換や修理も素早く行えるため、長期的な運用にも適しているのです。

このように、水面に垂直に浮かぶSKippは、「土地不足」「積雪」「生態系保護」といった従来の課題を解決しつつ、再生可能エネルギーの新しい可能性を切り拓くかもしれません。

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【独特の利点とは?】水面に浮かぶ”垂直型”ソーラーパネルが登場 (2/2)のコメント

ゲスト

CO2の削減量を増やすより
CO2の排出量を減らしましょ

ゲスト

光学センサーは裏面照射方式の登場と光子漏れ防ぐ隔壁の改良でかなり広い角度まで普通に露光できるようになりましたけど、ソーラーパネルはまた違うのですかね。

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