化石探しに革命を起こす

今回の研究で明らかになったのは、オレンジ色の地衣類という現代の小さな生き物が、約7500万年前に生きていた恐竜の遺骸(化石)の発見に役立つということです。
地衣類が恐竜の骨に特別に多く繁茂する理由は、先にも触れたように、骨の表面に多くの小さな穴が空いていて、水分や栄養素を保持しやすいからだと考えられています。
こうして地衣類が骨を目印にしてくれるおかげで、私たちは遠く離れた現代から化石の位置を空からでも見つけることができるようになったのです。
まさに、オレンジ色の地衣類が空中から化石の在処を知らせてくれる「天然のビーコン(目印)」として働いていると言えるでしょう。
今回の研究で特に重要なのは、この地衣類を利用した新しい探査手法を提案したことです。
ドローン(小型の無人航空機)を使って空から地衣類の位置を特定し、化石を探すという発想は非常にユニークで実用的なアイデアです。
これまで化石発掘というのは、広大な荒野を多くの人が何日もかけて歩き回るという大変な労力が必要でしたが、この方法を使えば短時間で広い範囲を調査することが可能になります。
また、この方法がさらに発展すれば、将来的にはドローンだけでなく航空機や人工衛星による広域調査へと応用できる可能性があります。
実際に研究チームのリモートセンシング(遠くから地表を観測する技術)を担当した専門家も、「今回のドローンを使った調査は、より広い地域を航空機や衛星で調べるための最初の重要なステップになるでしょう」と期待を述べています。
こうした技術が発展すれば、広大な荒地や人が入りにくい地域の調査も容易になり、調査にかかる時間や費用を大幅に減らすことができます。
また、人が直接歩き回ることが減れば、その地域の自然環境への負担も少なくできます。
ただし、もちろんこの方法にはまだ限界があります。
最も重要な制限としては、地衣類が生えるためには化石の骨が地表に出ている必要がある点です。
地中に深く埋まってしまった化石については、この方法で見つけることはできません。
また、この手法が有効であることが確認されているのは、カナダの恐竜州立公園のように比較的乾燥した地域です。
湿度が高く植物が生い茂っている地域や、土砂で完全に埋もれてしまっている化石については、オレンジ色の地衣類を頼りに探すことは難しいでしょう。
それでも、今回の研究成果は化石探しの方法を大きく進化させるきっかけになると期待できます。
研究チームは今後、この地衣類を目印とする方法が、世界中の他の地域でも同様に使えるかを調査する計画を立てています。
もし近所にポツンと不自然に地衣類が生えている場所があったら、調べてみるのもいいかもしれません。


























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