・北海道大学のエボラ出血熱研究グループのクラウドファンディングが設立
・Twitter上で反響を呼び目標金額を1週間で達成
・資金不足の背景には国から交付される予算の大幅削減がある
・日本に毒性の強いエボラ出血熱を満足に扱える研究施設が存在しない
今月1日に開始された、北海道大学獣医学部の「すべてのエボラ出血熱に効く飲み薬」におけるクラウドファンディング。なんとこのプロジェクトが、ネットの力により、1週間で目標金額を優に達成しました。
支援額は現在も増加中の模様。果たしてこのプロジェクトに何が起きたのでしょうか?
「クラウドファンディング」×「拡散」
発起人は、北海道大学人獣共通感染症リサーチセンターの高田礼人教授。大学を通じて支給される研究予算の削減を受け、クラウドファンディングを思い立ったそうです。教授は今回の資金を、エボラ出血熱の治療薬の開発に必要な試験のうち、自分の研究室では行えないため、他の試験機関に外注する「薬物動態試験」に使いたいと説明しています。
数年前、世間を騒がせたエボラ出血熱を覚えているでしょうか。非常に凶悪なウイルスで、西アフリカでは2013年から2016年にかけて、一万人以上の犠牲者を出しています。しかしこのような凶悪な感染症であるにもかかわらず、20回以上の流行を経てなお治療薬や治療法が確立されていません。
そんな中、Twitterユーザーの@ude_futoshiさんが、教授のクラウドファンディングを取り上げます。
北大の獣医学部でエボラの研究を行い、すべての型のエボラに効く抗体を見つけたが資金が無い為に”クラウドファウンディング”をしないと、新薬開発の為の研究が進めることができない、という時代。。。
>致死率最大90%にもおよぶ「エボラ出血熱」治療薬開発の為のCF https://t.co/HGwxhtZxnz— O-SHI-RI (@ude_futoshi) 2019年2月7日
紹介するや否や、このツイートが大反響。8千件以上のリツイートで拡散された結果、クラウドファンディングのページに支援希望者が殺到したのです。目標資金額はもちろん、瞬く間に達成されました。