両者にとってマイナス
こうした多くの実験を通して研究者たちは、私たちがいかに日常の多くの場面でバッド・ニュースのメッセンジャーに対してバイアスをかけてしまっているのかを明らかにした。
研究者いわく、こうした傾向はバッド・ニュースを受け取る側とメッセンジャーの両者にとって好ましいものではないとのことだ。確かにメッセンジャーにとってみれば、バッド・ニュースを口にするだけでも勇気がいるのに、その上嫌われてしまうとなれば踏んだり蹴ったりだ。
そして人は、えてして自分が嫌っている人からのアドバイスを受け取ろうとはしない。こうしたバイアスがある人は重要な助言をもスルーしてしまいかねないのだ。
特に医療の現場でこの現象は起こりがちであるとのことだが、研究者らは、私たちが意識的にこうしたメッセンジャーへのバイアスを拭わなければ、自分自身の未来に大きな悪影響が出てしまいかねないと注意を喚起している。
確かに朗報だけで成り立つほど、我々は朗らかな世界にはいないのだ。