わずか0.2%の減光をキャッチするNGTSの望遠鏡
新しい惑星を発見するため天文学者が探すのは、天体の光の減少(減光)だ。天体を周回する惑星があれば、天体から発される光は自ずと遮られる。
そして惑星が恒星の手前を横切る現象(トランジット)にともなう、恒星の減光によって惑星を検出する方法がトランジット法だ。
通常、地上に設置された望遠鏡は1%以上の減光しか捉えることができないのだが、NGTSに設置された望遠鏡はわずか0.2%ほどの減光を探知できるほどの精度を備えている。
研究チームは、この惑星がネプチュニア砂漠にここ最近(過去100万年)の間に移動してきたのではないかと考えている。または、サイズがあまりにも大きいために、大気がいまだに蒸発途中である可能性もあるだろう。
ウォーリック大学のリチャード・ウエスト博士は、「この惑星はタフに違いありません。海王星サイズの惑星が存在しえないと考えられてきたゾーンのど真ん中に存在するのですから」と語っている。確かに「禁断」というにはあまりにも堂々たる風貌だ。
研究チームは、ネプチュニア砂漠にさらに多くの惑星が存在する可能性を探るため、データの解析を進めている。これまで「不毛の地」として認識されてきたネプチュニア砂漠は、思いもよらない豊潤さを湛えているのかもしれない。
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