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飲み過ぎ注意!エナジードリンクが心臓病のリスクを上げることが判明

2019.05.30 Thursday

Credit:depositphotos

Point

■エナジードリンク(約0.9リットル)の服用後、4時間で心拍の不規則変化および血圧の上昇が確認された

■心拍の興奮〜沈静状態までの時間(QT時間)が約7ミリ秒伸びており、これは不整脈の大きな原因である

■ドリンクに含まれるカフェインおよびタウリンなど、いくつかの物質の組み合わせが原因であると考えられている

見た目にもイカつい「モンスター」や「レッドブル」など、エナジードリンクの愛飲者は増加傾向にある。

しかしパシフィック大学の研究によると、エナジードリンク(約0.9リットル)を飲んだ後4時間で心拍の異常運動および血圧の上昇が確認されたそうだ。

原因はドリンクに含まれているカフェイン、その他アミノ酸やタウリンにあると思われる。

研究の詳細は、5月29日付けで「Journal of the American Heart Association」に掲載されている。

Energy drinks may increase risk of heart function abnormalities and blood pressure changes
https://newsroom.heart.org/news/energy-drinks-may-increase-risk-of-heart-function-abnormalities-and-blood-pressure-changes?preview=c76b

心臓の不規則変化は4時間にわたって持続する

研究チームは18歳〜40歳の健康な被験者34名を対象に実験を行った。

被験者は「エナジードリンク(市販のカフェイン入り)」か「偽のプラシーボドリンク」のいずれかを飲むようランダムに割り当てられている。

飲量はどちらも32オンス(約0.9リットル)となっており、それを60分間かけて飲み干してもらった。並行して心電図を用いた心拍数の測定、および血圧測定を行っている。

測定は実験開始時と実験後4時間の間に30分ごとで実施した。

Credit:pixabay

エナジードリンク32オンスあたりには304〜320mgのカフェインが含まれており、他にもタウリン(エネルギー源を作る)やグルクロノラクトン(肝臓機能の改善)、ビタミンB(疲労回復)などが含まれている。

なおプラシーボドリンクには普通の炭酸水やライムジュース、チェリーフレーバーのものを使用した。

実験の結果、エナジードリンクを飲んだ被験者の「QT時間」はプラシーボ・グループに比べて、4時間で6〜7.7ミリ秒増加していた。「QT時間」とは心室興奮の始まりから終わりまでの時間のことであり、これが長くなると不整脈を起こすリスクが高くなる。

青色の範囲が「QT時間」/Credit:ja.wikipedia

しかもQT時間の不規則変化は短時間だけのことではなく、4時間にわたり持続的に観察された。さらにエナジードリンク・グループの血圧も全体を平均して4〜5mm Hg高くなっていたのだ。

一般的にカフェイン400mg以下では心拍・血圧の動きに変化は起きないと考えられている。研究チームは「心臓機能の不規則変化はカフェインとその他の物質との組み合わせで起きている可能性が高い」と指摘した。

Credit:pixabay

また今回の実験は短時間での観察だったため、エナジードリンクが長期的に及ぼす健康への影響は分かっていない。それからエナジードリンクとアルコールの同時服用がもたらす危険性も今後の課題となっている。

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reference: newsroomeurekalert / written & text by くらのすけ

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