小さい銀河に大質量ブラックホールの謎
今回発見されたのはブルーナゲットと呼ばれるタイプの小さく若い銀河です。
ナゲットと言われても私たちにはチキンナゲットしか思い浮かびませんが、この言葉は「塊」というような意味で使われています。
若い高温の星は波長の短い青い光を放ちます。青い色はその銀河で活発な星形成が起こっていることを示しているのです。
銀河中心部に大量のガスが流れ込み、小さくて密度の高い星形成の領域が作られると、それがブルーナゲット(青い塊)と呼ばれる銀河になります。
こうした銀河は非常に遠い宇宙にしか見つかりません。遠い宇宙とは、つまり初期の宇宙という意味です。ブルーナゲットは現在は存在しない天体です。
この新たに発見されたブルーナゲットには、そのサイズに不釣り合いな巨大ブラックホールがありました。これは銀河とブラックホールの共進化というモデルに逆らうものなのです。