私たちを支配するニュートン力学。しかし一から学ぼうとすると、中々とっつきにくいものです。
イギリスのグリニッジ天文台が、ニュートンについての解説ムービー「Newton’s Laws of Motion」を公開しています。
それでは、宇宙飛行士の旅を見ながら、一緒にニュートンの運動法則である第一から第三法則までを学んでいきましょう。
まず宇宙飛行士を紹介します。左からベラ、アイザック、ネバ、マックスです。
彼らは6ヶ月間、火星へと旅立ちます。そのトレーニングの中で役立つ3つの法則を学びました。その法則というのが、ニュートンの運動法則です。
その法則は物体の動きを説明し、それによって私たちは物体の次の動きを予測できます。
宇宙飛行士たちは、自分たちを宇宙へ連れて行ってくれるロケットに非常に興奮しています。地上ではいつも通りジャンプすることができます。一番高く飛んだ所で止まり、地球にかかる力によって地上に引き戻されます。この引き戻される力が、重力です。
彼らは地上でも宇宙空間でも、いつも同じ質量があります。
しかし、重さは異なります。彼らがいる惑星の重力の大きさによって変わってきます。
いよいよ出発です。宇宙船に乗っている宇宙飛行士たちは離陸の準備をしています。
いよいよ打ち上げです。ロケット燃料が発火して大量の煙をあげています。
ロケットは宇宙へ向かって上昇しています。このとき、放出されているガスによって地球の重力を振り切るように、ロケットを上空へ押し上げる力が働きます。
2つの物体が互いに力を及ぼし合うとき、それらの力は反対で大きさが等しい。これが運動の第3法則です。
今回はロケットがガスを下へ投げ出す力によって、ガスがロケットに上向きの力を及ぼしています。
ロケットはガスからの力によって加速します。このとき、ロケットにある方程式が成り立ちます。
力=質量×加速度
物体に力が働くと、その力の向き に、力の大きさに比例して加速度が生じます。これが運動の第2法則です。
この式から、質量が変わらずに力が2倍になれば加速度は2倍になることが分かります。
また、もしロケットが2倍の質量ならば、同じ加速度にするためにはガスの力を2倍にする必要があります。
打ち上げられているときの宇宙飛行士の様子を見てみましょう。彼らは重苦しさを感じています。
宇宙船が地上から離れて宇宙空間に入ったとき、一定の速度で動きます。
一定の動きを続けるのは、宇宙船に力が働いていないためです。
すべての物体は外部から力を加えられない限り、静止する物体は静止し続け、運動する物体は等速直線運動を続ける。これは、運動の第1法則です。
宇宙飛行士たちは地球の軌道上にいる間、無重力状態を感じます。
長旅の後に、火星に近づくと宇宙船に重力が働いて加速します。ニュートンの第1法則の状態から第2法則へと移っていきます。
火星の地表に近づくと、空気抵抗を受けて減速するためにパラシュートを開きます。
宇宙船のスラスターが発火してガスが下方に向けて噴射されて、機体を持ち上げる力が働きます。これは、第3法則によるものです。
減速した宇宙船は無事火星地表に着陸します。宇宙飛行士たちは宇宙船から降りて極寒の砂漠に足を踏み入れます。地球と比べて重力が60%ほどなので身軽に感じます。
無事火星に到着して大喜びする宇宙飛行士たち。飛び上がった彼らの体は、地球にいるときよりも高く飛んでいます。
そう、彼らの動きもまた、ニュートンの運動法則に従っているのです。
via:vimeo/ translated & text by Nazology staff
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