目は意外に悪かった?
さらにスキャニングによる分析の結果、鳥類を含む恐竜にはまったく見られない特徴が見つかっています。
まず、無数に生えている歯は専用のソケットを持っておらず、頭蓋骨に直接つながっていました。それから目の周りの骨はスプーン型でくぼんでいます。
これはトカゲなどに見られる特徴で、鳥類にはありません。
しかし、眼窩の直径は、この生物の瞳孔がきわめて小さかったことを示しています。
このことから、視力は低く、狩りをするのは陽の出ている日中のみで、視界の悪い夜はおそらく外出を控えていたと考えられます。
これほど小さな生物の骨は、土や岩石中だと腐食が進み、化石としてめったに保存されません。しかし木の樹脂が固まってできる琥珀は、古代生物の死骸や化石を傷つけず、良好な状態に保ってくれるのです。
琥珀は一種の「タイムカプセル」として、今後も古代世界へのさらなる窓口を開いてくれるでしょう。
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