- 4月7日夜から8日にかけて月が地球に最接近する「スーパームーン」が起こる
- 月が大きく見るのは月と地球の直線距離が変化するから
4月の天文情報記事でお伝えしたように、7日の夜からは、満月が大きく見えるスーパームーンが観測できます。
そもそも皆さんは、月の大きさがなぜ変わって見えるのか知っているでしょうか?
月の大きさは約3500kmで一定です。隕石でも衝突しない限り、実物の月の大きさは変わりません。あくまで見かけの大きさが変わっているだけなのです。
では、なぜ見かけの大きさが変わるのでしょうか? そしてスーパームーンの定義とは結局何なのでしょうか?
スーパームーンなんて存在しない!? 正しくは「年間最大の満月」
スーパームーンという言葉の定義は、実は曖昧なんです。
日本では、月の様子が満月かつ、一年間で最も地球に接近するタイミングをスーパームーンと呼んでいます。
ただしこの2つの条件がピタリと重なることはありません。国立天文台によると今回のスーパームーンの条件は、
- 満月の瞬間:4月8日午前11時35分 35万7030km(月から地球までの距離)
- 地球の中心との最接近:4月8日午前3時9分 35万6907km(月から地球までの距離)
となっています。一般的に、半日のズレ以内であればスーパームーンと考えて良いようです。
このようにスーパームーンは定義が曖昧なため、前日の夜の月と当日の夜の月をまとめてスーパームーンと呼びます。
ちなみに東京と月の距離では、4月7日23時23分が最接近(35万1746km)で一番大きく見えます。
でも、そもそもなぜこの日に月が大きく見えるのでしょうか? 実は何も難しいことはなく、簡単な原理です。