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小惑星なのに「尾」がある…!新しいタイプの小惑星が発見される (2/3)

2020.05.23 Saturday

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発見された場所の不思議

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ハワイのATLAS望遠鏡。/Credit: Henry Weiland

これを最初に発見したのは、ハワイ大学が運用する「小惑星地球衝突最終警報システム」、通称ATLAS望遠鏡です。

これは地球に危険を及ぼす小惑星の発見を任務としている望遠鏡ですが、常時空を監視しているため危険はないけれど興味深い天体をよく見つけています。

そして、今回発見したのが木星トロヤ群で尾を生やした小惑星だったのです。

トロヤ群の小惑星が尾を引いたらおかしい、という理由はこの小惑星帯が形成されたのが、太陽系が誕生して惑星の配置が今のように決定された約40億年前だからです。

このとき木星の重力によって、惑星になりそこねた岩石や塵がトロヤ群などの小惑星帯に掃き集められました。

なので、もしここに彗星が捉えられた場合、とうの昔に蒸発してしまって尾を出す成分は失われているはずです。

未だに尾を出す彗星が存在するはずはなく、何かの理由で突然尾を生やしたとしか考えられません。

すぐに多くの天文学者がこの小惑星に注目しました。

しかし、木星トロヤ群はその後太陽の後ろ側に移動してしまったため、地球から観測できなくなってしまい、しばらく観測はお預けのじょうたいとなってしまいました。

そして、最近またトロヤ群が観測可能となったため、改めて天文学者たちが観測を行ったところ、先月未だに尾を放つ「2019 LD2」が観測されたのです。

天文学者の興味は、この小惑星がガスを放出する原動力となっているプロセスが何なのかということです。

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