レーザー兵器というと、漫画やアニメのSF兵器という印象がまだ強いですが、米軍では研究が進み実用段階に達していると言われています。
その事実を示すように、アメリカ海軍太平洋艦隊は、太平洋上でレーザー兵器の実験を行い、無人機を撃墜することに成功した動画を5月22日に発表しました。
— U.S. Pacific Fleet (@USPacificFleet) May 22, 2020
画面が真っ赤なのは、レーザー兵器の放つ光線が目に見えないため、可視化するために画像処理を行った結果です。
レーザー兵器の攻撃が本来は目に見えない、という無粋な指摘はアニメや映画を相手によく聞かれる意見ですが、レーザーはやはり見えたほうがロマンがありますね。
可視化する処理が可能なら、レーザー兵器全盛の時代になったら、見えるようにするシステムも登場するのかもしれません。
動画で放たれたレーザーは、無人機を狙っており見事に撃墜しています。
これは個体レーザー兵器システムデモンストレーターと呼ばれるもので、動画は5月16日にサン・アントニオ級ドック型輸送揚陸艦 USS Portland (LPD-27)が行ったものです。
「この新しい高度な能力により、海上での戦争は再定義される」とポートランドのサンダース艦長は述べています。
海軍によると、この兵器システムは、無人航空機(UAV)、武装した小型ボート、敵の諜報、監視、偵察を目的としたドローンなどの脅威に対抗するため開発されたもので、これらを破壊する力があるといいます。
搭載されたのは30キロワット級のレーザー兵器システムで、1発あたり軽油約3.8リットル(1ガロン)の価格ですみます。
計画責任者のGuy Renard氏は「これは海軍水兵たちを守るだけでなく、軍の財布も保護する高精度の防御アプローチだ」と語っています。
このレーザー兵器は、航空機の撃墜だけでなく、現行の兵器では精度的に不安の多いミサイル迎撃にも高い能力を発揮すると期待されています。
次世代戦闘機として開発が進められているものは、現在ほぼすべてが無人運用を前提に設計されているといいます。
来るUAV全盛の時代に向けて、レーザー兵器の活躍が期待されているようです。
こうしたデモストレーションを米海軍が公開した裏には、コロナの混乱に乗じてアジアで軍事的圧力を高めている中国を牽制する意味があるようです。
いろいろ不穏な動きが多い昨今ですが、第三次世界大戦が起きないことを祈ります。
でもレーザー兵器とか、ついワクワクしてしまいますね。そろそろ日本もガンダムを開発するときが来たのではないでしょうか?