リコリスの危険性は以前から警告されていた
リコリスの甘味成分「グリチルリチン」にはカリウムの排泄を増加させる効果があり、これにより血中のカリウム濃度が低下します。
当然、リコリスを大量に摂取することで低カリウム血症になり、手足のしびれや脱力感が現れるでしょう。また不整脈に繋がることもあり、心臓病を患っている人は特に注意が必要なのです。
今回の男性は稀なケースではあるものの、グリチルリチン過剰摂取により不整脈にまで繋がってしまったようです。
ちなみにリコリスの危険性は以前から警告されていました。
米国食品医薬品局(FDA)は2017年に、1日2オンス(約57グラム)のブラックリコリスを2週間食べ続けると、特に40歳以上の人にとって不整脈を引き起こすリスクがあると指摘していました。
さらにFDAはグリチルリチンの含有量の上限を食品の3.1%と定めていますが、現在流通している多くの商品にはその含有量が明記されていません。そのため医師は再びリスク喚起がなされることを期待して、今回の症例をFDAに報告しました。
今回の症例は「薬効を期待できるものは、その量によっては副作用が現れる」ことを改めて強調するものとなりました。
リコリス菓子メーカーである「HersheyCompany」が述べているように、「適度に楽しむ」のが最善なのでしょう。