「森の分解者」として活躍するゴキブリ
ゴキブリほど人から嫌われている生き物はいません。
家に出入りすることが大きな原因と思われますが、日本に生息する59種(今回の2種も含む)のうち、家庭に侵入するのは1割以下です。
その他の多くは森や洞窟の中に生息し、朽ち木などの有機物を食べて、人と関わりのない暮らしをしています。
見た目にも嫌悪されがちですが、日本〜東南アジアに分布するルリゴキブリ属は、美しく鮮やかな光沢を持った美麗種です。また、人の住まいに出入りすることもありません。
さらには、森林内の朽ち木や腐植物質を食べて分解してくれています。
今回の新種発見は、「森の分解者」として活躍するゴキブリの日本における多様性を理解する大きな一歩となるでしょう。