複数のオルガノイドを基盤の上に配置した様子。左下の呼吸する肺から出た酸素の多い体液は赤で示され、各臓器から戻って来る酸素の少ない体液は青で示されている
複数のオルガノイドを基盤の上に配置した様子。左下の呼吸する肺から出た酸素の多い体液は赤で示され、各臓器から戻って来る酸素の少ない体液は青で示されている / Credit:youtube.TissUse
biology

2020年の「マッドな生物実験」ベスト5 (4/6)

2020.12.30 Wednesday

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第2位 人間の脳細胞をラットの脳に移植する「脳置換」に成功

人間の脳細胞はiPS細胞から作られ培養されたものが使われた
人間の脳細胞はiPS細胞から作られ培養されたものが使われた / Credit:ナゾロジー

近年の技術進歩により、梗塞などによってダメージを受けた脳に対して、外部で培養された脳細胞を供給することで機能を回復することが可能になりはじめています。

しかし2020年に行われた研究では、置き換える脳細胞は必ずしも同じ動物である必要がないことが判明しました。

実験に使われたのは脳梗塞で脳細胞の一部が死滅したラットと培養された人間の脳細胞です。

ラットの脳に人間の脳細胞が移植されると、ラットの脳細胞と神経的な結合を達成し、脳梗塞の症状が回復したのです。

この脳置換を繰り返すことで、原理的には、人間の脳細胞の割合を100%まで増やしたラットを作ることが可能になるでしょう。

しかしそのような生物を、私たちはどのように呼べばいいのでしょうか?

人間の脳細胞をラットの脳に移植する「脳置換」に成功

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