直接見えない地球の内部構造
地球は45億年前の形成時は、溶けた岩の塊でした。
それが徐々に外側から冷えて固まり地殻が作られ、さらにその内側にいくつかの層が形成されました。
このような地球の内部構造を日本地質学会のページでは卵にたとえて説明されています。
卵殻にあたるもっとも外側の層が地殻で地下5~70kmまでを覆っています。
次に卵白に相当するのが、マントルで主に溶けた花崗岩や玄武岩からできており、地下約2900kmまで広がっています。
卵黄にあたる中心部が、地球のコアであり、これは金属鉄からできています。
コアは外核と内核の2層に分かれていて、外側の外核は液体状態で深さ約2900~5100kmまで続いています。それより内側が内核です。
内核は約5000℃もある高温ですが固体の鉄であり、その大きさは月よりも小さく、地球総体積の約1%程度だと推定されています。
このような地球の内部構造が、なぜわかるのかというと、それには地震波を利用します。
地表近くで起きた地震の振動を震源から遠く離れた地点から測定することで、その途中にある内部構造が、どのような物質でできているか推測するのです。
地震波だけでは当然地球内部の具体的なことはわかりません。
他にも地質学では、惑星の材料を伝える隕石の欠片や、地殻変動や火山活動によって地表に送られてきた地球深部の岩石を調べたり、高温・高圧の地球内部環境を実験室で再現するなどして、研究を進めています。
こうした間接的な研究の成果によって、現在地球の内部は大きく4つの層にがあるとわかっているのです。
しかし、この地球の内部構造に、新たな層が加えられることになるかもしれません。