古来より人々の健康を支えてきたお茶の効果
吉川英治が描いた三国志の物語は、劉備が母のためにお茶を買おうとするシーンから始まります。
お茶は4000年以上前、中国で作り出されたといわれており、それから今まで世界で水に次いで消費されてきた飲料です。
古来よりお茶は健康に良いとされており、その効果は現代でも医学的な検証によって証明されています。
特にチャノキ(Camellia sinensis)をもとに生産された緑茶は、発がんの抑制、高血圧や心臓病のリスク軽減すると報告されています。
高血圧は、心臓病など健康上のさまざまなリスクを高める状態であり、長期間続くと血管を損傷させることもある危険な症状です。
お茶は一体どのようにして、この高血圧を解消させているのでしょうか?
これについて現在の研究では、効果は確認されていても、そのメカニズムに関する理解が不完全なままとなっています。
そこで、今回の研究チームは、お茶の健康作用の背後にある分子的なメカニズムを明らかにしようと調査をおこなったのです。