いじめの加害者にも被害者にもなりうる
特筆すべきは、このような子どもたちがいじめの「被害者」にもなってしまうことです。
調査結果によると、嘲笑的な親をもつ子どもの多くは、誰かをいじめていると同時にいじめられている状況にありました。
研究主任のブレット・ローゼン氏は「不適切な対人関係は親から子へと伝染し、学校内でのトラブルにつながります。いじめに関わる子どもたちの家庭に根ざす病理を特定することで、深刻な結果に陥るのを予防できるかもしれません」と指摘しました。
また同氏は「嘲笑的な教育は、一時的に無害に見えても、長期的に蓄積してしまうと、子どもの感情コントロール不全を引き起こす危険性があると理解してほしい」と話しています。
「つい冗談で」「笑わせようと思って」――。
人をからかうことは常に相手を傷つける危険性をはらんでいます。
特に子どもは感受性がとても強いです。
人を傷つける負のループに子どもたちを巻き込まないよう、大人は注意を払うべきでしょう。
※この記事は、2019年公開のものを再掲したものです。