パイナップル以外にも?
消化力のある果物はパイナップルだけではありません。
例えば、キウイには「アクチニジン」というタンパク質分解酵素が含まれています。
また、パイナップルやキウイほど酸っぱくないパパイヤには「パパイン」が、それから、イチジクには「フィシン」というタンパク質分解酵素が含まれます。
面白いことに、舌のチクチクは、タンパク質分解酵素と酸味の組み合わせで起こる痛みです。
そのため、酸味のないパパイヤを食べても痛みは起きませんが、消化能力は持っています。
また、ブロメラインとパパインは、タンパク質を消化できるため、お肉を柔らかくするのに役立ちます。
なので、酢豚にパイナップルを入れるのは理にかなっているのです。
なぜフルーツにタンパク質分解酵素を多く含むものが多く存在するのかは、よく分かっていません。
一説には、果実が熟して種子が残せるようになる前に動物に食べられないための防護策、あるいは、酵素に果実の成長や成熟を助ける働きがあると考えられています。
これからパイナップルを食べる際は、舌の上での攻防も楽しんでみてはいかがでしょうか。
※この記事は2021年6月公開のものを再掲載しています。