アンモナイトの脚には「フック」がついていたと判明!
アンモナイトの脚には「フック」がついていたと判明! / Credit:Canva . ナゾロジー編集部
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アンモナイトの触手には「フック」がついていたと明らかに

2021.07.14 Wednesday

アンモナイトの足はヌルヌルではなかったようです。

6月4日にブルゴーニュ・フランシュ・コンテ大学(UBFC)の研究者たちにより『Scientific Reports』に掲載された論文によると、アンモナイトの足の内側には複数の「フック」が含まれていたとのこと。

イカやタコの先祖に比べて動きが遅かったアンモナイトたちは、足の「フック」に獲物を引っかける「待ち伏せ型」の狩りをしていたようです。

しかし、骨に比べて圧倒的に化石になりにくい軟らかな組織を、研究者たちはどこから手に入れたのでしょうか?

New evidence from exceptionally “well-preserved” specimens sheds light on the structure of the ammonite brachial crown https://www.nature.com/articles/s41598-021-89998-4#ref-CR1

誰もが知ってるアンモナイトの誰も知らない「中身」

アンモナイトの化石を持っている人は多いが誰も中身を知らない
アンモナイトの化石を持っている人は多いが誰も中身を知らない / Credit:Canva . ナゾロジー編集部

アンモナイトの化石は、誰もが手にすることができます。

アンモナイトは陸上に植物が増え始めたシルル紀から恐竜が絶滅した白亜紀までの3億5000万年間に、世界中のあらゆる海に存在していたからです。

そんな誰もが良く知るアンモナイトですが、実は貝殻の「中身」については、多くが謎に包まれていました。

アンモナイトの「中身」はタコイカのように柔らかく、死後すぐに分解されてしまうため、非常に化石になりにくいのです。

アンモナイトを縦に押し潰した感じの化石には奇妙なフックがあった
アンモナイトを縦に押し潰した感じの化石には奇妙なフックがあった / Credit:C. P. A. Smith et al . (2021) . Scientific Reports . New evidence from exceptionally “well-preserved” specimens sheds light on the structure of the ammonite brachial crown

しかし最近になって、上の図のように「中身」の構造を伴った化石を含む地層(白亜紀後期)が発見され、アンモナイトの足には奇妙な「フック」が存在したことが明らかになってきました。

そこで今回、ブルゴーニュ・フランシュ・コンテ大学(UBFC)の研究者たちはX線撮影(CTスキャン)を行い、アンモナイトの「フック」の詳細な構造を分析しました。

すると意外な事実が判明します。

次ページフックには進化の秘密が隠されていた

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