考えられる要因は「光」「引力」「磁力」
今回の研究により、月周期が人間の睡眠に影響を与えることが示されました。
また、月が明るくなっていく時期には男女ともに睡眠時間が減っていくものの、減少幅は男性のほうが大きく、途中で目覚めてしまう時間については男性のみが有意に増加するなど、性差が存在することも示されます。
このような性差が起きる原因を、研究者は月の光に関係していると推測しています。
以前の研究では、男性は赤と青の光に対して女性よりも敏感であることが示されています。
また満月と新月を比較した研究では、光が強い満月時には男性のストレスホルモン(コルチゾール)が増加するとともに、男性ホルモン(テストステロン)が減少することが示されています。
コルチゾールの増加とテストステロンの減少は、睡眠障害と関連していることが知られています。
ただこれらの説はあくまで可能性の話に過ぎず、検証するには追加の実験が必要であると研究者自身も述べています。
また男女を問わず睡眠時間が減少する原因については、光以外にも、月周期による引力変化や磁力の変化について調べる必要があるとのこと。
月と人間の関係についてはまだ謎が多く、研究の続報に期待したいところです。