植物たちの生の声を聴くアプリや開花時期の調節ができるかもしれない
今回の研究により、植物たちがRNAを介して情報伝達が可能であることが示されました。
ガスを用いた情報伝達ができるのはせいぜいが「警告」程度でしたが、RNAを用いた情報伝達は内容を遺伝文字の形に変換できるために、手紙と同じく詳細な内容を伝えることが可能です。
実際、今回の研究ではRNAを用いた「手紙」が他の植物の生育速度のと栄養素であるリン酸取り込み量を調節することに成功しています。
同様の情報伝達が野生環境でもみられる場合、短いRNAを分析することで、植物たちの会話内容を盗聴することが可能になるでしょう。
植物の分泌するRNAを検出して配列情報を人間の言葉に変換するアプリができれば、植物の声をリアルタイムで把握できる「植リンガル」的な技術が実現するかもしれません。
あるいはRNAを用いて植物の活動をリアルタイムで調節することできれば、人間の好みの時期に開花させたり、香りや蜜の量を調節するといった「植物への細かい命令・指示」が実現し、観光や養蜂などにとって有利な技術になる可能性があります。
植物たちの会話文法を、人間たちはどのように利用するのでしょうか?