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幼児は「もらう」より「与える」方が幸福 / Credit:Canva
psychology

幼児は「もらう」より「与える」方が幸せを感じる

2026.04.09 11:30:10 Thursday

私たちは誰かにプレゼントしたとき、幸せで嬉しい気持ちがこみあげてくるものです。

では、こうした私たちの傾向はいつからあるのでしょうか。

カナダのブリティッシュコロンビア大学(UBC)の研究チームは、幼児を対象にした実験から、人に与えることそのものが喜びにつながっている可能性を示しました。

研究では、幼児は「もらう」ときよりも「誰かにあげる」ときのほうが、より強い幸福反応を示したのです。

この研究は2026年3月17日付で『Developmental Science』に掲載されています。

Toddlers are happier giving treats to others than receiving them, study finds https://www.psypost.org/toddlers-are-happier-giving-treats-to-others-than-receiving-them-study-finds/
Toddlers Are Happier Giving to Others Than to Themselves https://doi.org/10.1111/desc.70171

1.5~2歳の幼児は「もらう」より「与える」方が幸せ

人間は、食べ物を分けたり、困っている人を助けたりと、自分の得にならないことでも他人のために行動します。

こうした行動は、心理学では「社会的行動」と呼ばれます。

ではなぜ人は、ときに自分の取り分を減らしてまで誰かに与えるのでしょうか。

これまでの研究では、人に何かをしてあげると、自分も気分がよくなることが知られていました。

心理学ではこの感覚を「ウォームグロー」と呼びます。

簡単にいえば、良いことをしたときに生まれる温かい満足感のことです。

大人ではよく知られた現象ですが、それがどれほど早い時期から見られるのかは、まだ十分には分かっていませんでした。

しかも、これまでの幼児研究には1つ大きな問題がありました。

子どもたちはたいてい、大人に「これをあげてね」と言われて行動していたのです。

そのため、子どもがうれしそうにしていた理由が、本当に「与えること」が好きだからなのか、それとも「大人の言う通りにできた」ことがうれしかっただけなのかが、はっきりしませんでした。

そこで今回の研究では、この点をきちんと切り分けるために、16か月から23か月の幼児134人を対象に実験が行われました。

子どもたちは保護者の膝の上に座り、テーブル越しに研究者と向き合います。

そして保護者は子どもに影響を与えないよう、ヘッドホンで音楽を聞き、目を閉じた状態で待機しました。

実験ではまず、サルのぬいぐるみが登場し、「おやつが好きだ」と説明されます。

次に子どもは8個のおやつを受け取り、「もらう」経験をします。その後、子どもは4つの場面を体験しました。

1つ目は、自分がもらったおやつの中から1つをサルに渡すよう、研究者からお願いされる場面です。

子どもは自分の取り分が減るので、「コストあり」の条件です。

2つ目は、研究者が新たに出したおやつをサルに渡す場面です。

こちらは自分の取り分が減らないため、「コストなし」の条件です。

3つ目は、研究者がサルにおやつをあげる様子を、子どもがただ見ているだけの場面です。

そして4つ目が、この研究で特に重要な条件です。

研究者が出したおやつを、子どもが自分のものとして受け取る場面です。

この条件では、大人の指示に従うことは同じですが、「相手のために行動する」という要素はありません。

子どもたちの感情は、実験中の顔の表情をビデオで記録し、研究の目的を知らない第三者が7段階で評価しました。

その結果、子どもたちは「もらう」ときよりも「与える」ときのほうが、より強い幸福反応を示しました。

さらに、ただ見ているだけのときよりも、子ども自身が実際に与えたときのほうが、全体としてより強い幸福反応が見られました。

では、その違いはどこまで確かなものだったのでしょうか。より詳細な結果を見てみましょう。

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