ミトコンドリアの吸い出し能力を応用する
今回の研究により、がん細胞にはT細胞にナノチューブを刺し込んで、ミトコンドリアを吸い取る能力が発見されました。
またミトコンドリアの吸い取りにより、がん細胞は活性化し増殖力も増すことも示されました。
がん細胞を殺す役割をもったT細胞が、がん細胞に活力の源となるミトコンドリアを吸われていたという結果は、非常に衝撃的と言えるでしょう。
ですが新たな発見により、がん細胞に対してはナノチューブの形成を阻害する薬が有効であることも示されました。
研究者たちはナノチューブ形成やミトコンドリアの吸い出しの仕組みを解明し、ナノチューブの形成やミトコンドリアの移動をブロックすることができれば、効果的な抗がん剤が開発できると考えています。
さらに、脳細胞や筋肉細胞など特定の細胞にミトコンドリアを吸い出す力を与えることで細胞を活性化させ、脳機能や筋力を上昇させるような超人作成薬ができるかもしれません。