菌類の「単語」は人間の単語と似た文字量を持つ
調査にあたってはまず、菌類の菌糸体(キノコ)に電極を刺し込み、電気活動(スパイク)を記録していきました。
すると上の図のように、種族ごとの特性のあるバーコードのようなパターンが記録されました。
次に観測された電気スパークの塊を「単語」とみなし、電気活動パターンが「言語」だった場合の「単語」の文字数と「文」の複雑さを調べました。
(※具体的には観測されたスパイクパターンをバイナリと解釈して文字に変換しました)
結果、菌類の平均的な単語の長さは「5.97文字」であることが判明します。
この数字は英語の平均的な単語の長さ「4.8文字」やロシア語の平均的な単語の長さ「6文字」と非常に似通っており、人間の話す単語と似た文字量を含むことが示されました。
また観測された「単語」の数は合計で50種類に及ぶものの、最も頻繁に使われる「単語」はそのうち15~20種類であり、長い単語ほど使われにくい傾向にあることが判明します。
人間の言語にも複数の単語があるものの、日常会話で使われるものは短く簡素なものに限られています。
もしかしたら菌類たちの言語もよく使う「単語」とそうでない「単語」があるのかもしれません。
では、菌類ごとに「単語」や「文」の複雑さに違いがあるのでしょうか?