自殺念慮と自傷行為は「悪魔との契約」につながる
これまでの研究により、自殺念慮や自傷行為には常習性がうまれることが判明しています。
自殺を考えたり自傷をすることで、一時の心の安らぎを得られることを知ってしまうと、ネガティブな思いをするたびに、同じ方法で逃れるようになってしまうからです。
しかし過去に行われた研究では、自殺念慮や自傷行為を繰り返すことで恐怖や痛みに耐性がついてしまい、本当の自殺を行いやすくなっていることが示されています。
一時の安らぎのために命を落としやすくなる状況は、悪魔との契約と同じように、最終的にはより大きな災いとなります。
研究者たちは、自殺念慮や自傷行為が起こるときに脳で起こる生物学的反応を解明できれば、低リスクで即効性のある「安らぎを得られる薬」を開発できると考えています。
タバコの代替としてニコチンガムが開発されたように、未来の薬局ではリストカットの代替として「リスカガム」が売られているかもしれません。
※この記事は2022年5月公開のものを再掲載しています。